雑食系英語教育 時間あるうちは幅広くセミナーやら、勉強会やら、卒修論発表会に行っとこう。

帰国して参加したもの

    1. 12月23日に中高英語の実践例を勉強するためにe-prosフォーラムで久保野先生、田尻先生の講演を聴き、
    2. 1月29日に小学校英語の実情と実践例を勉強するためにNellie’s ELT Festivalに出席し、
    3. 2月11日に学生主催であり意見交換会として[twitter:@Rikakkuma]さん主催の同志社大学での勉強会に参加し、
    4. 2月12日に自分の修論と日本の大学院で書かれた修論を比較するためにKELES主催の卒修論発表会にお邪魔し、門田先生の講演を聴いてきた。


まぁ、こうやって見ると一貫性なく見えるかもしれないけど、自分の中ではそれぞれに目的意識を持って参加して、全て肥やしになっている。


twitterは情報収集ツールとして抜群に機能している。イギリスにいた時はtwitterを通して色んなセミナーやらフォーラムがあることを知っていたので、帰国したらできるだけ多くに参加してみたいなーという思いはあった。

参加したなかでフォロワーさんとお会いしたり、お酒を酌み交わしたりした。自分のこれからについてアドバイス貰ったり、自分が今考えてることをぶつけてみたりして本当に良い機会だったし、参加しなければ出会えなかった情報もあった。


参加した会は全部英語教育に関することだ。
好き嫌いなんて言ってる立場じゃないし、吸収できるものはできるだけ吸収して、自分に合ったもんを取捨選択していこうと思う。



1つ1つ振り返ってもいいのですが、とりあえず今回は昨日参加したKELES@関西国際大学の感想から。

正直に言うと、イギリスで書いた自分の修論が日本で書かれた修論と比べてどのくらい差があるのか知りたかったので参加した。
だから、行く前は「こんなもんかいε- (´―`*)フッ」と思う楽しみと、
「やっぱすげぇ。自分ヤベェ(;´Д`)」と思う恐怖が混在していたんですね。

修論は3つしか見ていないので一般化できないのですが、個人的な感想を。

    1. 日本のコンテクストを暗黙の了解として研究が行われている。
    2. イギリスのプラグマティックな精神は時として残酷。
    3. 発表者のプレゼンがあまり上手じゃない…かも…

1

まず一つ目ですが、日本のコンテクストが大前提で話が進んでいるのが羨ましかった。
個人的にSLA研究とコンテクストの関係は凄く大切と思っている。日本の教育現場と直結させたいなら、当然日本のコンテクスト(学習環境、学習者レベルetc)で研究は行われるべきである。
自分の修論では日本人学習者を対象に行いたかったが、現実的に不可能だったので、様々な国籍の学習者を対象にした。
そのような経緯もあって、発表も質疑応答も「日本では〇〇」という共通認識のもとで進んでいて、理想のコンテクストにアクセスしやすい日本の大学院という環境は単純に羨ましかった。

2

自分の修論との比較がスタンスとしてあったので、日本の大学院での研究はもしかしたら凄い緻密なんじゃないの?と感じた。
統計の結果に疑惑?というか疑問を抱いた方もいたようだが、私が見た発表(特に私の専門のfeedback)ではそこまで統計に関して違和感は感じなかった。


というのは、なんせ私は統計を独学で挑んだから不勉強極まりない(;・∀・)

私がイギリスで勉強したコース(教育学部、英語教授法)では統計に関する授業は皆無で、必修科目では「メソッド叩き込む系」の授業が主でした。
それに比べて、日本の大学院では(本当に個人的意見ですが)統計を勉強できる時間に比較的余裕があるんじゃないかなーと思ったわけです。

私の場合、修論書く時になって初めて統計にぶち当たるわけですが、そりゃもう1年というコースの短さは承知してましたけど、本当に誰も助けてくれない状態から統計に挑んだわけです。

イギリスはかっこ良く言えば「プラグマティック」、愛情を持って言えば「本人の自主性リスペクト」、悪く言えば「投げっぱなし」なのである。

ですから、スーパーバイザー(担当教諭)と話し合うにも、「やるのはアンタやねんから、好きにせぃ」という投げっぱなしもいいとこ。
もう修論書く頃にはこういうイギリスの洗礼は受け慣れていたので自力でなんとか乗り越えたわけです、ハイ。

3

自分もあまり偉そうなこと言えないけど、プレゼンの練習もっとしたらいいのにと思った。
たしかに、20分で先行研究、方法、手順、結果、考察、まとめ ってのは時間が足りないのはわかる。ただ、立ち振る舞いだとか、パワポの使い方とかもっと工夫できるのにと思って仕方なかった。
私が勉強したコース(大学院準備コース含む)ではアカデミックプレゼンの練習を嫌というほどさせられた。
まず、セリフは覚える。パワポはできるだけ見ない。会場全体を見渡す。いっぱいの基本の技を叩き込まれた。
今回私が見た限りでは英語でのプレゼンはなかったけど、せめて第一言語である日本語でプレゼンできるなら基本的な諸動作に気をつければもっと良い発表になったのにと思った。

  • KELESで得たもの

今回の発表会で得たものは、
「私は統計や、産出データに興味があるんじゃなくて、そこから得られた考察と現場での発展の方法に興味がある」
ということ。

誤解のないように補足するが、研究であるならば、手順や統計データが正確であるというのは大前提であり、この重要性は否定なんてしない。多分、研究者の立場の方は統計の方法に疑問を抱いたら、そこを突っ込みたくなるんだろうなーと思った。


しかし、個人的には統計の結果の是非よりも、その結果からどう現場に繋げるアイディアをひねり出せるか。
こっちのほうが興味がある。


そんなこと考えてたら、ますます自分は研究者に向いてないし、学校現場寄りなのかなぁ。なんて勝手に思った。